どうしても猫だとおもう今朝の秋
猫にはじめて出会ったときびっくりした。犬しかしらなかったので。
えーっ! 猫ってにおわないんだ! とおどろいた。「猫ってね、おひさまのにおいがするんだよ」 そんないきものがこのせかいにいるのかあとびっくりした。おひさまを背中にいっつも背負ってるようなものだ。子猫も老猫もポータブルの太陽を背負いながら生きている。
猫にあってちょっとだけ人生は変化するものだろうか。わたしはずっと村上春樹さんの小説でしか猫を知らなかった。その後、ひとと出会って、そのひとが飼ってる猫とであった。
でもそんなにもなかよくもなれずけっきょくひとりなんだけれど、ちっちゃい太陽を背負ったこねこのあなたのことをまだわすれない。てのひらでねむっていて、「ねえねえてのひらにおさまってねむってるよ」とわたしは言った。