メロンパン野原のふたり 感じがいいね
年末、部屋のなかに食べ物がないかあちこちさがす。クッキー缶があって、クッキーを少しずつ食べながら年末を過ごす。クッキーをたべたあと、髪をとかした。
電話をすると、「去年は高熱をだして寝てたでしょう」と言う。じぶんはもうしぬかもしれない、っていってたって。でもきゅうにふっと明るくなって、ちがう風をかんじたって。
そう、とわたしは言う。
年が明けて、ベランダにでてみる。いつかの今日にふたりで野原をあるいていたことがあったっけ。だれかが火を焚いていて、たちどまってゆれる火をみていた。ちょっと歩けばわすれそうな火だった。
「行こう」と言われて、もう、あるきだす。