またわたし、またわたしだ、と雀たち

ほんとうになんだか、よくねむった一年だったとおもう。ふしぎな、ありがたい、ちょっととくべつな一年だった。

この連載を始めたとき、担当編集のながやすさんから、道場のような感じで書いてみたら、と言われた。道場のようなものでもあったし、深い森のようでもあったし、宇宙のただなかのようでもあったし、ずっと砂漠で飛行機を修理しているようなかんじでもあった。星。

ねむって起きて、またわたし、またわたしか、またわたしだ、のいちねんだった。またわたし、またわたしだ、と風が吹いていた。

『今日のもともと予報-ことばの風吹く-』は5月21日に365回目の更新をもってゴールインしました。
現在は『週刊もともと予報-ことばの風吹く-』となって、毎週水曜日に更新中です。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。(春陽堂書店編集部)
この記事を書いた人
yagimotoyasufuku
柳本々々(やぎもと・もともと)1982年、新潟県生まれ 川柳作家
安福 望(やすふく・のぞみ)1981年、兵庫県生まれ イラストレーター