さいごにはそらまめをわたす約束

『ボクらの時代』で小手伸也さんが、役者の覚悟は、40過ぎてもバイトできる覚悟があるかどうか、と言っていた。

それはある意味で、じぶんがほんものにはなれないかもしれないこと、たとえにせものであってもそれを耐え抜くこと、にも近いのではないか。いつかのほんとうのために。

表現もちょっと似ている。一歩間違えば、にせもの、かもしれない。でもそれはいつかのすぐ隣のほんとうのようなきがして、つづけていく。わたしたちはつづけていく。


『バームクーヘンでわたしは眠った もともとの川柳日記』(春陽堂書店)柳本々々(句と文)・安福 望(イラスト)
2018年5月から1年間、毎日更新した連載『今日のもともと予報 ことばの風吹く』の中から、104句を厳選。
ソフトカバーつきのコデックス装で、本が開きやすく見開きのイラストページも堪能できます!
『週刊もともと予報』は2019年まで毎日更新で話題になった『今日のもともと予報』に引き続いて始まりました。
川柳作家・柳本々々さんが感じたことを句とエッセイにして週に1回、綴ります。
イラストレーターの安福望さんの温かなイラストと共にお楽しみください。
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この記事を書いた人
yagimotoyasufuku
柳本々々(やぎもと・もともと)
 1982年、新潟県生まれ 川柳作家 第57回現代詩手帖賞受賞
安福 望(やすふく・のぞみ)
 1981年、兵庫県生まれ イラストレーター