2018年5月、小社サイトリニューアル時から始まりました、当サイトでも一番長い連載となりました 『 本と人と街をつなぐ 明日へ続く本屋のカタチ 』 。
独自の視点や感性で、個性ある選書をする“新たな街の本屋さん”を取材させていただく中で、小社出版書籍のご紹介もいただきました。
そのお声をまとめてご紹介しています。是非ご一読ください。(ご紹介は出版順)



泥酔文学読本 七北 数人
松田拓巳さん
(North Lake Cafe & Books)

いま自信を失っている、持てない人が読んだら、「世の中には、こんなにダメな人がいる」と、ほんの少し前向きになれるかもしれません。


竹久夢二という生き方 中井宏次
北澤友子さん(smokebooksみのり台店))
夢二のことばは、つぶやきや言い訳までもが美しい。100年前に生きた夢二の日記や手紙などをまとめたこの本は、夢二を身近に感じられる一冊です。


忘れるが勝ち! 外山 滋比古
中村秀一さん(SNOW SHOVELING BOOKS & GALLERY)
長年乗ってなかった愛車のエンジンを再びかけるかのように、新しく、あるいは前向きに生きるためのヒントを著者が差し出してくれます。


幽霊塔 江戸川 乱歩
竹田信弥さん(双子のライオン堂)
主人公の青年・北川が、幽霊塔と呼ばれる不気味な時計塔のある屋敷で絶世の美女と出会う冒険譚であり怪奇譚、そして恋愛要素も加味された乱歩の集大成ともいえる作品。


江戸川乱歩 幻想と猟奇の世界 
多賀 新/落合 教幸

荘田賢介さん(books moblo)
一見すると苦手な人もいるかもしれませんが、細かい部分まで見てみると、悲しく寂しい描写や人間の多面的な部分の怖さなども見てとれます。

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こころザワつく放哉 尾崎 放哉
辻山良雄さん(Title)
孤独と放浪の俳人・尾崎放哉は「咳をしても一人」の句が有名ですが、孤独の中にも自嘲ともいえるユーモアがあって、どん底の状況でもクスリと笑える人間味が魅力です。


板画・山頭火 秋山 巌/種田 山頭火
髙橋和也さん
(SUNNY BOY BOOKS)

山頭火俳句の世界を彫り続けた版画家・秋山巌の作品集。棟方志功に師事した秋山巌の木版画は、とにかく力強い。


人間椅子 江戸川 乱歩
鎌田裕樹さん(恵文社 一乗寺店)
これまで怪奇小説を読んでこなかった人も、巧みな構成とスリリングな展開に魅了されることでしょう。

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百年の薔薇 ― 芥川の家の中で 
芥川 瑠璃子/芥川 耿子

小国貴司さん(BOOKS青いカバ)
芥川龍之介の姪であり、長男・比呂志の妻である芥川瑠璃子。その娘・耿子(てるこ)が芸術一家・芥川家にまつわるさまざまなエピソードを綴ったエッセイで、母・瑠璃子の詩も収められています。


顔が笑う こころが笑う 脳が笑う 
中井宏次

書店員・片山さん(本屋さんててたりと)
「医食同源」をもじって「医笑同源」。ストレス解消には泣くことも大事だと聞きますが、
「最高の笑いは涙が出るほど笑うこと」という言葉に、思わず唸ってしまうほど納得しました。


名作童話 小川未明30選 
小川 未明/宮川 健郎

久禮亮太さん(Pebbles Books)
童話的想像力が現実社会の向こう側を見せてくれることを教えてくれる一冊。
根井啓さん(NENOi)
日本の原風景が味わえるものからファンタジックな世界まで、幅広く童話の世界を描きながらも鋭い社会批評が含まれています。


名作童話 宮沢賢治20選 
宮沢 賢治/宮川 健郎

酒井隆さん(書肆スーベニア)
人と人のつながりが希薄ないまこそ、読まれるべきで、「賢治は昔読んだ」という人にも、新たな発見や気づきがあるかもしれません。

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安吾のいる風景 坂口 綱男
前田隆紀さん(かもめブックス)
安吾が亡くなったのは綱男さんが2歳のとき。記憶にはないはずの父・安吾の姿を写真を通して感じ取り、語りかけているようです。


尾崎放哉 随筆・書簡 尾崎 放哉
山下賢二さん(ホホホ座 浄土寺店)
はみ出し者の放哉も、句を残したから後世に伝わる。いまの時代を生きづらく思っている人も作品を残せば、のちに評価されることがあるかもしれません。


尾崎放哉 句集 尾崎 放哉
今田順さん(胡桃堂書店)
ポツリポツリと言葉にしていく彼の俳句を読んでいると、リラックスしている自分がそこにいます。
宮迫憲彦さん(CAVA BOOKS)
堅苦しくないので自由な解釈で楽しむことができます。
尾崎大輔さん(BREWBOOKS)
随分問題のある性格だったようですが、句から受ける印象はまったく違うもの。本人の性格と句とのギャップも興味深いです。


みすゞ詩画集[花] 金子 みすゞ/栗原 佳子
小張隆さん(ひるねこBOOKS)
花束の押し花も美しい。詩集は読むモードにならなくても読めるので、疲れたり迷ったりしたときに開いてみてください。

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