春陽堂書店が発行した会員制マンスリー文芸マガジン『Web新小説』で1年にわたって連載された黒川創さんの回想記『旅する少年』が1冊の本になりました。

この「世界」の輪郭を確認したかった~『旅する少年』

1973年、12歳の少年は、熱に浮かされたように、日本全国への旅を始めました。
デゴイチ(D51)、シゴナナ(C57)などと呼ばれた、消えゆく蒸気機関車を追いかける旅の中で、少年は「忘れえぬ人びと」「忘れえぬ風景」と出会います。
中学卒業までの四年間に繰り返した北海道や沖縄などへの旅を通して、少年の「世界」は広がっていきます。
著者撮影の写真、当時の切符類なども多数掲載!

『旅する少年』(春陽堂書店)黒川創・著
本のサイズ:四六判/上製/カバー装丁
発行日:2021/9/29
ISBN:978-4-394-19023-3
価格:2,860 円(税込)


《電子版》

著者紹介
黒川 創(くろかわ・そう)
作家。1961年京都市生まれ。同志社大学文学部卒業。1999年、初の小説『若冲の目』刊行。2008年『かもめの日』で読売文学賞、13年刊『国境[完全版]』で伊藤整文学賞(評論部門)、14年刊『京都』で毎日出版文化賞、18年刊『鶴見俊輔伝』で大佛次郎賞を受賞。主な小説に、『もどろき』『暗殺者たち』『岩場の上から』『暗い林を抜けて』、近著に『ウィーン近郊』がある。