思ったよりも長い抱擁

「きっとしんでるよね、しんでるかもしれないよね」みたいな手紙がきてて、でもこれがたまたま生きてるんだよなあ、って思って、「いおうとおもってたことがあるんだけれどなにをいおうとおもったのか、しんでるかなとおもったらそのインパクトがおおきくてわすれちゃったんで、でも『いおうとおもってることがあるんだけれど』とおもったことだけは書いておきます」とてがみに書いてあった。しんでないよ、といちおうちゃんとしたへんじを書く。しんでないよ、とこのじんせいでなんどかいう。ちゃんとしたかんじで。

いおうとおもってたことがあるんだけれど、っていいよなあ、ってちょっとおもった。みんな、その、まわりを、うろうろしてんのかな。いおうとおもってたことがあるんだけれど、のまわりをうろうろしながらいきてんのかな。で、とつぜんいえたり、いえなかったり、ちがうかたちでいったり、もしくはもうつうじてたりしながらいきてるのかな、とおもう。いおうとおもってたことがあるんだけれど、ってきもちで、うまれてくるようなきもする。みんな。


【新刊】『もともと予報』(春陽堂書店)柳本々々(句)・安福 望(イラスト)
2019年5月から好評連載中『週刊もともと予報-ことばの風吹く-』がすてきなポストカードブックになりました! 24綴りとなっております。1枚ずつ切り離して飾るもよし、大切な方へのお便りに使うもよし、当連載と併せてお楽しみください。


『バームクーヘンでわたしは眠った もともとの川柳日記』(春陽堂書店)柳本々々(句と文)・安福 望(イラスト)
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この記事を書いた人
yagimotoyasufuku
柳本々々(やぎもと・もともと)
1982年、新潟県生まれ 川柳作家 第57回現代詩手帖賞受賞
安福 望(やすふく・のぞみ)
1981年、兵庫県生まれ イラストレーター