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著者:佐藤春夫
本のサイズ:A6判(文庫判)/368ページ
発行日:2025/1/29
ISBN:978-4-394-98015-5
価格:1,210 円(税込)
狂女の救済! 精神病理学を応用した人の死なないミステリー。 佐藤春夫は性格描写と心理描写がほんとうにうまい。 池澤夏樹(作家) 天才作家・島田清次郎(シマセイ)をモデルに描く問題作! 文豪の傑作推理、70年ぶりの文庫化! 谷崎、芥川、佐藤とならべると、佐藤春夫が最も探偵小説に近い作品を書いている。探偵小説風の作としては、前記「中央公論」増刊にのった「指紋」が最初であるが、これなど純探偵小説といっていいものだし、本巻にのせた三篇なども、ほとんど純探偵小説なのである。ここに佐藤春夫の特徴がある。彼は探偵小説を他の作家のように軽蔑せず、それを意図して書く場合があるように思われる。戦後に発表した「女人焚死」なども、よく調べた犯罪推理の物語で、他の何よりも犯罪推理に力がはいっているのでも、それがわかるであろう。 江戸川乱歩 (東都書房版『日本推理小説体系1 明治大正集』解説より) あらすじ 医学生の大場は、ある晩、自殺を図ろうとしている女性を保護し、姉と共に暮らす自宅へと連れ帰った。だが彼女は頑なに事情を語らず、警察へ行くことはおろか、名前を明かすことも拒み続けた。大場に相談を受けた猪俣助教授は、彼女が心因性ヒステリーであることを見抜き、精神分析を用いて少しずつその病因を解き明かしていく――。大木志門「佐藤春夫と島田清次郎」、吉田精一解説も収録。 解説・日下三蔵 装画・横尾忠則 装丁・柳川貴代
更生記 解説(河出書房市民文庫版) 吉田精一 佐藤春夫と島田清次郎 大木志門 『更生記』覚え書き 日下三蔵
佐藤春夫(さとう・はるお)(著) 一八九二(明治二十五)〜一九六四(昭和三十九)年。和歌山県生まれ。慶應義塾大学部文学科中退。生田長江に師事し、与謝野鉄幹・晶子夫妻の薫陶を受けた。一九〇九年(明治四十二)年から抒情詩を発表。一九一七(大正六)年の「西班牙犬の家」、一九年の「田園の憂鬱」で注目を集め、詩、小説、随筆、評論、戯曲、童話と幅広い執筆活動を続けた。探偵小説を好んで手がけ、作品集『夢を築く人々』『光の帯』、長篇『更生記』『維納の殺人容疑者』といった著作がある。