春陽堂書店 年譜
1878(明治11)年 | 2月 | 創業者・和田篤太郎が、神田和泉町にて本の小売兼行商を開業 |
1882(明治15)年 | 4月 | 南園竹翠『三ツ巴恋の白雪』の刊行以降、本格的に出版業を開始 |
1884(明治17)年 | 京橋区南伝馬町に移転 | |
1886(明治19)年 | 12月 | ジュール・ヴェルヌ(井上勤訳)『三十五日間 空中旅行』など、翻訳書の刊行を開始 |
1889(明治22)年 | 1月 | 雑誌『新小説』創刊(編集・発行は須藤南翠、饗庭篁村、森田思軒らを中心とした同好会) |
12月 | 渡辺省亭の編集による雑誌『美術世界』創刊。以後、全25巻を刊行 | |
1890(明治23)年 | 4月 | 尾崎紅葉らの作品を収めた叢書『新作十二番』刊行(全8冊) |
1891(明治24)年 | 1月 | 叢書『聚芳十種』刊行(全10巻) |
3月 | 叢書『文学世界』刊行(全12巻) | |
1896(明治29)年 | 7月 | 幸田露伴編集の元、『新小説』の刊行を再開(第二期) |
1897(明治30)年 | 7月 | 尾崎紅葉『金色夜叉』刊行開始 |
8月 | 島崎藤村『若菜集』刊行。以降、藤村の詩集を計4点刊行(『一葉集』『夏草』『落梅集』) | |
1902(明治35)年 | 9月 | アンデルセン(森鴎外訳)『即興詩人』刊行 |
1906(明治39)年 | 9月 | 『新小説』に夏目漱石の「草まくら」(のちの「草枕」)掲載 |
1907(明治40)年 | 1月 | 夏目漱石『鶉籠』を刊行。「坊っちゃん」「二百十日」「草枕」の三編を収録 |
9月 | 『新小説』に田山花袋「蒲団」掲載 | |
1911(明治44)年 | 8月 | 『現代文芸叢書』(全45編)刊行開始。第一編は正宗白鳥『泥人形』。ほか、島崎藤村、鈴木三重吉、徳田秋声、田山花袋、長田幹彦らの小説を収録 |
1914(大正 3)年 | 5月 | 長塚節『土』刊行 |
1921(大正10)年 | 1月 | 斎藤茂吉『あらたま』刊行 |
1923(大正12)年 | 1月 | 菊池寛が『文芸春秋』創刊。この時期『新小説』の編集に菊池寛がかかわっていたこともあり、創刊当初の『文芸春秋』は春陽堂が発売元となっていた |
1925(大正14)年 | 7月 | 江戸川乱歩「心理試験」などを含む、『創作探偵小説集』の刊行開始 |
1926(大正15)年 | 2月 | 江戸川乱歩、国枝史郎、横溝正史らの小説を掲載した『創作探偵小説選集』第1輯を刊行 |
1927(昭和 2)年 | 6月 | 創業50周年企画として、『明治大正文学全集』(全60巻)刊行開始 |
1931(昭和 6)年 | 11月 | 「春陽堂文庫」創刊。第1巻は高山樗牛『滝口入道』。昭和13年以降、他の文庫シリーズを統合、昭和26年以降は「春陽文庫」と名前を変え、数多くの文庫本を刊行し続けた |
1947(昭和22)年 | 8月 | 「春陽世界文庫」(全5点)刊行。ハイネ、ゴーゴリ、プーシキン、ユーゴーの翻訳を収録 |
1948(昭和23)年 | 1月 | 『漱石小説全集』(全10巻)刊行開始。のちに、『夏目漱石小説全集』(全7巻、別冊1巻)も刊行 |
1949(昭和24)年 | 12月 | 『現代長篇小説全集』(全17巻)、『現代大衆文学全集』(全13巻)の刊行開始 |
1954(昭和29)年 | 12月 | 『江戸川乱歩全集』(全16巻)刊行開始。後に「江戸川乱歩文庫」として文庫化 |
1965(昭和40)年 | 1月 | 夏目漱石や芥川龍之介ら国内作家と、モーパッサンやトルストイら海外作家の両方を収めた全集シリーズ『ウーブル・コンプレート』の刊行開始 |
1972(昭和47)年 | 11月 | 『定本 山頭火全集』(全7巻)刊行開始 |
1974(昭和49)年 | 5月 | 『横溝正史長編全集』(全20巻)を文庫で刊行。『本陣殺人事件』など代表作を収録 |
1977(昭和52)年 | 10月 | 『春陽堂少年少女文庫』刊行開始。夏目漱石『坊ちゃん』から『シャーロック・ホームズの冒険』まで、全105点を刊行 |
11月 | 『山手樹一郎長編時代小説全集』(全82巻、別巻2巻)刊行開始。その後、『短編時代小説全集』(全12巻)も刊行 | |
1986(昭和61)年 | 5月 | 『定本 山頭火全集』を大幅に増補した『山頭火全集』(全11巻)刊行開始 |
1989(平成元)年 | 4月 | 山頭火没後50年企画『山頭火文庫』を刊行。写真をふんだんに使い、女性に人気を博す |
1992(平成 4)年 | 2月 | 坂村真民の詩画集『タンポポの本』刊行。以後、金子みすゞや小島寅雄、小池邦夫などの詩画集を刊行 |
2015(平成27)年 | 2月 | 『江戸川乱歩文庫』リニューアル版の刊行開始(第1期、全13冊) |
2018(平成30)年 | 5月 | 創業140周年を迎え、ホームページをリニューアル |
8月 | 『江戸川乱歩文庫』リニューアル版の刊行開始(第2期、全17冊) | |
9月 | 創業140周年を機に、信念を貫いた生き方で多くの人々に感動を与えた文化人・表現者を顕彰する『種田山頭火賞』創設。第一回受賞者は大駱駝艦主宰・舞踏家・俳優の麿赤兒さん | |
2019(令和元)年 | 6月 | 東京都中央区銀座3丁目に本社移転 |
10月 | 『種田山頭火賞』主催。第二回受賞者は詩人・小説家の伊藤比呂美さん | |
12月 | 全作品を発表順に初めて集成、綿密な校訂を施し、詳細な解題・解説を附し、面目を一新した『完本 人形佐七捕物帳』(全10巻)刊行開始 | |
2020(令和2)年 | 2月 | 会員制マンスリー文芸誌『Web新小説』創刊 |
10月 | 『種田山頭火賞』主催。授賞式は初のオンライン開催。第三回受賞者はピアニストの碓井俊樹さん | |
12月 | 山頭火没後80年を記念し、『山頭火全集』を再編集、新しい解説や資料等を増補し、蔵書となるよう装幀も一新した『新編 山頭火全集』(全8巻)刊行開始、その激動の生涯を実話に基づき描いた『漫画 山頭火』刊行 | |
2021(令和3)年 | 10月 | 『種田山頭火賞』主催。第四回受賞者は俳人の夏井いつきさん |
2022(令和4)年 | 9月 | 戦後、時代小説を始め大衆小説の文庫を数多く展開した「春陽文庫」復刊。第一弾は池波正太郎『錯乱』 |
10月 | 乱歩の関わった作品のみを集めて春陽文庫で刊行した『合作探偵小説シリーズ』を『合作探偵小説コレクション』(全8巻)として各作品の初出・原文に準拠し再編集、初収録作品を多数加えた集大成として刊行開始 『種田山頭火賞』主催。第五回受賞者は日本文学研究者のロバート キャンベルさん |
|
2023(令和5)年 | 10月 | 『種田山頭火賞』主催。第六回受賞者は女優の桃井かおりさん |
11月 | 昭和48年出版『明治の石版画』全20点のNFTアートコレクション販売開始 | |
2024(令和6)年 | 10月 | 『種田山頭火賞』主催。第七回受賞者はタレントの伊集院光さん |
(2024年10月現在) |