このさんにんで巨大なつきののはらにでたぞ

不思議なひとのことについて毎晩話し合っている夫婦のはなしを聞いて、へーいいなー、とおもった。不思議なひとのことについて話し合ってるあいだ、その夫婦はだれにも邪魔されず話し合ってる。すべては憶測をでないが、夫も妻も今まで知らなかったあいての意外な側面にであう。夫婦は不思議なひとについて話し合いながらもお互いについて知らず知らず理解を深めている。

月がでている。夫婦は話し合っている。もうすこしすると夫婦は次の日のはやい仕事のためにねむる時間で、外からみていると、やがて部屋の明かりがいっしゅんできえる。

この記事を書いた人
yagimotoyasufuku
柳本々々(やぎもと・もともと)1982年、新潟県生まれ 川柳作家
安福 望(やすふく・のぞみ)1981年、兵庫県生まれ イラストレーター