愛もひととおり過ぎたあとの「なんか」

愛されたことはあるのかもしれないけれど、愛してくれたひとは今、こうおもってるかもしれない。

あなたはたぶんひとをちゃんと愛せないだろうね、と。

なんか、今、そうおもう。わたしはあなたに愛を教えてあげたけれど、あなたはちゃんと愛を学んだのかな。まなんでないとおもうけれど。とりあえずわたしからはスタンプ押せないけれど。

なんのスタンプかはわからないけれど、ときどきそんなふうにおもいながら、皿をあらっている。水の音をききながら。愛もひととおり過ぎたあとに。

この記事を書いた人
yagimotoyasufuku
柳本々々(やぎもと・もともと)1982年、新潟県生まれ 川柳作家
安福 望(やすふく・のぞみ)1981年、兵庫県生まれ イラストレーター