そこまでいかないとたどりつけないしろくま
ついこないだ、名古屋美術館でヒエロニムス・ボスのフィギュアを買った。フィッシュ・シップという〈さかなふね〉と、レター・バードという〈てがみとり〉のふたつを。
ヒエロニムス・ボスのフィギュアをみているうちに知ったものが、フランソワ・ポンポンのフィギュアで、ポンポンはロダンの助手をしていた彫刻家だ。
そこにはポンポンのしろくまのフィギュアがあったけれど、リサ・ラーソンの陶器のようにシンプルで、まるみがあって、でもどことなくみたことなかったようなはじめて会うりんかくのしろくま。
ポンポンはこのしろくまの代表作を67歳のときにつくったという。67でこのしろくまにたどりついたんだとおもうと、ちょっと感動してしまう。この一見なんでもないたんじゅんなしろくまに。
その日はポンポンのことを想いながらねむった。