山田風太郎「忍法帖」以前の隠れた名作『白波五人帖』、春陽文庫に初登場!

2022年に池波正太郎『錯乱』で復刊した≪春陽文庫≫。2023年3月刊行、山田風太郎『白波五人帖』のご紹介です。

『白波五人帖』


──宝暦五年、花吹雪ちる京都町奉行所に、芝居じみた派手な衣装の男がフラリと現われた。その男こそは、徳川時代最大の盗賊、日本左衛門。全国的な捜索にも捕捉されなかった大盗が自首してきたことに、奉行所は騒然となった──。一方、百数十人ともいう日本左衛門配下の盗賊たちも首領の突然の自首に混乱した。なかでも四天王と呼ばれる弁天小僧、南郷力丸、赤星十三郎、忠信利平は、日本左衛門が自首にあたり語った「天のためでござる」という言葉に困惑しつつ、それぞれ自分の進むべき道を見いだし、貫いてゆく──。
『白波五人帖』(春陽堂書店)山田風太郎・著
本のサイズ:A6判(文庫判)/420頁
発行日:2023/3/6
ISBN:978-4-394-90438-0
価格:1,188 円(税込)

著者紹介
山田風太郎(やまだ・ふうたろう)
大正11(1922)年、兵庫県に生まれる。父母ともに代々医者の家系で本人も東京医科大学を卒業。昭和23(1948)年『眼中の悪魔』で第2回探偵作家クラブ賞を受賞。昭和33(1958)年に発表した『甲賀忍法帖』を皮切りに忍法帖もので流行作家となる。伝奇小説、推理小説、時代小説など多種多様な小説を書き、戦後日本を代表する小説家の一人である。『魔界転生』『忍法帖シリーズ』では、奇想天外なアイデアを用いた作家として知られている。平成13(2001)年死去。