江戸八百八町ご詮議勝手の御朱印銀次だ!!

町奉行所では手を出せない武家屋敷から神社仏閣でも、自由に入り取り調べするお墨付きを将軍からもらった御用聞き、人呼んで「御朱印銀次」。今日も権威に隠れた悪を暴く!

戦後、数多の大衆小説を刊行し、池波正太郎・司馬遼太郎生誕100年を前に復刊を果たした≪春陽文庫≫。
2024年3月の新刊、島田一男『御朱印銀次捕物帳』のご紹介です。

『御朱印銀次捕物帳』

『御朱印銀次捕物帳』表紙イラスト

「武家屋敷ならびに神社仏閣詮議出入り勝手たるべし」──町奉行所では手を出せない領域に自由に入り捜査するお墨付きを将軍からもらった御用聞き、人呼んで「御朱印銀次」。大名や旗本も恐れぬ姿に、江戸っ子は大喜び。そして団十郎ばりのいきで苦みばしった男前、方円流の捕縄術に渋いノドもあって、江戸の娘たちにも大人気。そんな銀次も、3年押し掛け続けて世話をする竹町芸者の立花家小袖の深情けにはかなわない……。子分のヒキガエルの六助を共に連れ、今日も江戸の怪事件を解き明かし、権威に隠れた悪を暴く、痛快捕物帳!

収録作品:「帯取り念仏」「恋の隠し戸」「ふりそで女形」「侏儒屋敷」「媚薬殿さま」「幽霊の手紙」「お部屋さま」「裸体美女」「ふぐ太夫」

『御朱印銀次捕物帳』(春陽堂書店)島田一男・著
本のサイズ:A6判(文庫判)
発行日:2024/3/26
ISBN:978-4-394-90477-9
価格:924 円(税込)
著者紹介
島田 一男(しまだ・かずお)
明治40(1907)年京都市に生まれる。新聞社に入社し、15年間、従軍記者として過ごす。その経験を活かし、新聞記者シリーズの小説を書き始める。第4回探偵作家クラブ賞(現・日本推理作家協会賞)を受賞。NHKドラマ「事件記者」の脚本を8年間担当する。1971年、松本清張のあとをうけて日本推理作家協会理事長に就任。推理小説以外にも、時代小説、捕物小説、怪奇小説などシリーズ作品も多数残している。平成8(1996)年死去。