春疾風つまさきを泉につける

『幸せ辞典』という本があって、14000個のしあわせなことが書いてある。なんの説明もなく、ただただ幸せなことが羅列してある。

誰かと一緒にかんがえること、愛を得て失いまた愛されること、お話の時間、青空市で花を買うこと、ちゃんとこの背の高さで届くこと、ツナサラダ、キッチンの窓、うんと言うこと、あっはっはっとわらうこと、あなたが一日の終わりまでとっておいたとっておきの楽しいこと、お互いに耳を傾け合いながら話すこと、動物ビスケット。

職を得ること、というのもあった。

答え、というのも。

この記事を書いた人
yagimotoyasufuku
柳本々々(やぎもと・もともと)1982年、新潟県生まれ 川柳作家
安福 望(やすふく・のぞみ)1981年、兵庫県生まれ イラストレーター