司馬遼太郎が描く幕末、歴史時代小説の傑作!

戦後、数多の大衆小説を刊行し、池波正太郎・司馬遼太郎生誕100年を前に復刊を果たした≪春陽文庫≫。
池波正太郎に引き続いて復刊した司馬遼太郎の『花咲ける上方ぜえろく武士道』をご紹介します。

『花咲ける上方武士道』

(春陽文庫『花咲ける上方武士道』旧版表紙)

時は幕末、安政6年。武家の時代は終わりが見えはじめ、世はいずれ沸き起こる大変化の予感に満ちていた。大坂道修町の豪商に縁組みで「売られた」貧乏公家の次男坊・高野則近は、剣術皆伝ながらも昼寝三昧の日々だったが、急遽、右近衛少将に任ぜられ、公家密偵使の密命を帯び江戸に向かう。付き従うのは、つかみどころのない2人の強者と、則近を恋い慕う娘・お悠。しかし江戸入りを阻止せんと京都所司代が繰り出す刺客「雅客」たちの工作・攻撃は、激しさを増していく。はたして少将則近は江戸に着けるのか──。
読む手を止められない、傑作時代小説。
『花咲ける上方武士道』上巻(春陽堂書店)司馬遼太郎・著
本のサイズ:A6判(文庫判)
発行日:2022/12/16
ISBN:978-4-394-90432-8
価格:946 円(税込)

『花咲ける上方武士道』下巻(春陽堂書店)司馬遼太郎・著
本のサイズ:A6判(文庫判)/288頁
発行日:2022/12/16
ISBN:978-4-394-90433-5
価格:946 円(税込)

著者紹介
司馬遼太郎(しば・りょうたろう)
大正12(1923)年、大阪市に生まれる。大阪外国語学校蒙古語部(現大阪大学外国語学部)卒業。産経新聞文化部に勤務していた昭和35(1960)年、『梟の城』で第42回直木賞を受賞する。昭和41年(1966年)、『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞を受賞。その後多くの賞を受賞。『坂の上の雲』『翔ぶが如く』『花神』『菜の花の沖』などの歴史時代小説、『街道をゆく』『この国のかたち』などの紀行、エッセイなどの作品が多数ある。平成5(1993)年には文化勲章を受章。平成8(1996)年死去。